薄毛改善のポイントとは?頭皮を守るための生活習慣まとめ

薄毛改善のポイントとは?頭皮を守るための生活習慣まとめ

薄毛改善のために髪の毛のメカニズムを知ろう

薄毛を改善するためには、髪の毛のメカニズムを知っておくことも大切です。なぜ、髪の毛が細くなったり、抜けたりするのでしょうか。
髪の毛とは、皮膚から変化をして生成され、「髪の毛」と呼ばれる部分と「毛根」と呼ばれる部分に分かれています。血液中の栄養やホルモンが、毛根にある「毛母細胞」へ流れることで髪の毛が成長するのです。太く、健康な髪の毛を維持するために、皮膚の外側からは確認できない毛母細胞が重要な役割を果たしています。そのため、「髪の毛」だけを意識していても、薄毛の根本的な改善にはつながらないケースも多いでしょう。

しかし、太くて健康な髪の毛でも、毛根が支えることには限界があり、一定期間が経過すると髪の毛は自然に抜けてしまいます。すぐに新しい髪の毛が生えてくるという周期を繰り返しており、一般的に「ヘアサイクル」や「毛周期」といわれます。
新しく生え変わった髪の毛は、1つの毛穴から少しずつ伸び、太い髪の毛に成長する流れです。髪の毛が成長する期間は「成長期」といわれ、男性は2~5年、女性は6年ほどとなります。

成長期が終わると、毛根が弱りはじめる「退行期」に入り、退行期に入ってから2週間ほどで髪の毛の成長が止まる「休止期」となるのです。休止期に入ると髪の毛が抜け落ちますが、あくまでも毛根は「休止」しているだけであるため、髪の毛は再度生え変わります。
ヘアサイクルの乱れがなければ、2~3カ月後に髪の毛が生えはじめて、同じサイクルを繰り返すということです。ただし、さまざまな原因で髪の毛の成長を止めたり、ヘアサイクルが乱れると、薄毛や抜け毛を引き起こします。

 

年齢は関係ない?10代や20代の薄毛改善ポイント

薄毛の原因や症状はさまざまであり、遺伝、ホルモンバランスの乱れや食生活、生活習慣の乱れが挙げられます。10代や20代では、「薄毛は30代~50代の症状であり、自分には無関係」と考える人も多いでしょう。しかし、10代の中学生・高校生や20代前半でも、薄毛に悩む人は増えています。

主な原因は、成長期特有のホルモンバランスの乱れ、栄養の偏ったファストフードの一般化、睡眠不足です。10代で薄毛になると、薄毛であることに対して強いストレスを感じ、精神面に負担がかかるため薄毛が悪化することもあります。

20代前半の大学生や新社会人で薄毛になる人が増えている理由は、生活習慣やホルモンバランスの乱れに加えて、飲酒や喫煙を行うことが原因です。10代や20代前半では、専門医院で治療を行う予算がないケースも多いため、自身で薄毛の予防と改善を意識する必要があります。

 

薄毛を予防するために改善すべきポイント

髪の毛は、体内の血液を栄養源として生成されます。そのため、不健康な生活習慣や食生活、髪の毛と頭皮に負担がかかるヘアカラーやパーマ、誤った方法のシャンプーなどは改善しなければなりません。普段の生活の中には、薄毛の根本的な原因や症状を悪化させる要因がたくさん存在しています。

まず、生活習慣です。通勤、通学、外出時には電車や車を使用せず、運動不足を解消しましょう。移動手段の改善が難しい場合には、屋内でエレベーターやエスカレーターを使用せず、体を動かすことを意識します。運動不足になると血行不良を起こすため、頭皮の血液循環に悪影響を及ぼすのです。運動不足で心肺機能が低下し、代謝が悪くなることも薄毛を進行させます。

また、睡眠不足は体と心のバランスをとる自律神経を乱し、髪の毛の成長を妨げる原因です。加えて、喫煙も血行不良を引き起こし、髪の毛の成長に悪影響を及ぼすでしょう。適度な運動で体を動かして質のよい睡眠を十分にとり、健康な生活を心がけることは重要な改善ポイントです。

改善ポイントとして、生活習慣と同等に意識すべきポイントは、食生活になります。髪の毛は血液から栄養を吸収して成長するため、血液の流れや質も重要です。糖尿病や高血圧などの生活習慣病につながるような食生活は、薄毛や抜け毛の原因にもなります。
ダイエットで過度な食事制限をしていると、髪の毛を生成するタンパク質も不足し、薄毛だけではなく抜け毛の原因となるのです。

さらに、ヘアケアの見直しも意識しなければなりません。ヘアカラーやパーマの薬剤は、髪の毛だけではなく頭皮にもダメージを与え、抜け毛にもつながるのです。毎日のヘアケアについては、シャンプーも重要であり、シャンプーの種類や方法も改善しなければならない場合があります。改善すべきポイントのうち、食べ物とシャンプー、喫煙の悪影響について詳しく見ていきましょう。

 

薄毛を改善する効果が期待できる食べ物

薄毛を改善するためには、血液中に流れる栄養素を意識することが大切です。健康な髪の毛に成長させるためには、髪の毛の主成分であるタンパク質をしっかりと摂取します。髪の毛の成分は、およそ18種類のアミノ酸から成る「ケラチン」と呼ばれるタンパク質であり、アミノ酸の中でも最も多く含まれている成分が「シスチン」です。

シスチンについては、体内で生成できない必須アミノ酸である「メチオニン」から作られます。そのため、髪の毛の成長には必須アミノ酸を含む食べ物が必要です。必須アミノ酸は、豆腐などの大豆食品、玄米、イモ類などの植物性食品に多く含まれており、質のよいタンパク質を摂取できるでしょう。
肉類や魚類、卵にも動物性タンパク質が含まれますが、過剰摂取をした場合に、髪の毛よりも体に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、食品から摂取したタンパク質は、体内で1度アミノ酸に分解され、再び合成するのです。 分解から合成までの過程で必要となる栄養素が、ビタミンB群となります。シイタケや玄米、レバーに含まれる栄養素です。ビタミンB群以外にも、緑黄色野菜に含まれているビタミン類も、意識をして摂取します。
ビタミン類の中でも、細胞を破壊して体の老化を促進する活性酸素を減少させる効果が期待できる成分が、ビタミンEです。髪の毛や毛根のエイジングケアに欠かせない成分であるといえます。

さらに、鉄分やカルシウムも、薄毛の改善効果が期待できる成分です。健康な髪の毛の成長のためには、頭皮を流れる血液中の栄養素が重要ですが、十分な量の血液が流れなければ栄養素が運ばれません。
つまり、血液を生成するカルシウムや鉄分、ミネラル類など、血管と血液の健康を維持する成分も摂取します。ミネラル類は根菜であるゴボウやニンジン、海藻類はミネラルだけではなくカルシウムも豊富に含まれる食べ物です。さまざまな食べ物から、髪の毛の成長に必要な栄養素を摂取しましょう。
健康な食生活は、髪の毛だけではなく、体の健康にもつながるのではないでしょうか。

 

薄毛改善効果が期待できるシャンプーの種類と選びかた

頭皮や髪の毛には、分泌された皮脂や汗、ほこりやゴミが付着してます。付着した汚れを落とさなければ、頭皮の炎症や毛穴詰まりを引き起こすのです。頭皮や髪の毛に付着した汚れは、刺激の少ない成分で作られたシャンプーを使用して、洗い流します。髪の毛の美しさを維持するために、髪の毛にはコンディショナーを使用してヘアケアを行いましょう。
健康な髪の毛は、健康な頭皮から生まれるものです。そのため、髪の毛の土台である頭皮のケアは、薄毛改善の重要なポイントとなります。
一般的に使用されるシャンプーは、ドラッグストアでも多く販売している3種類のシャンプーです。それぞれの特徴や、頭皮にかかる負担について見ていきましょう。

1つ目は、石油を使用した界面活性剤が特徴の「石油系シャンプー」です。泡立ちがよく、しっかりと洗えます。しかし、洗浄成分として配合されている界面活性剤は、洗浄力が強いことが特徴です。頭皮を保護する役割を果たす、微量の皮脂まで洗い流してしまうことがデメリットであるといえます。

2つ目は、石鹸の成分を使用している「石鹸系シャンプー」です。石鹸成分はアルカリ性、頭皮と髪の毛は弱酸性であるため、石鹸系シャンプーを使用すると、頭皮と髪の毛が弱アルカリ性へ変化します。石鹸成分の洗浄力が強い上に、弱アルカリ性に変化した髪の毛は手触りがよいとはいえない状態になるのです。

3つ目は、「アミノ酸系シャンプー」であり、アミノ酸を洗浄成分として配合しています。比較的洗浄力が弱く、頭皮を保護する皮脂まで洗い流さずに、清潔な状態を保てることが特徴です。刺激も少ないため、薄毛や抜け毛の改善、予防を目指す人には最適でしょう。

3つのシャンプーを紹介しましたが、シャンプーを変えることで改善できる薄毛とシャンプーでは改善できない薄毛があります。シャンプーの種類に関わらず進行する薄毛は、ストレスや頭皮の血流が悪い、ホルモンバランスの乱れなど、体内の問題が原因であるケースが多いです。
つまり、自分の頭皮に最適なシャンプーに変えても、ホルモンバランスの乱れやストレスの問題を解消しなければ、薄毛の改善効果が見られません。シャンプーを変えることで改善できる薄毛は、シャンプーによる頭皮のトラブルが原因です。そのため、シャンプーを変えて頭皮の環境が整うと、薄毛が改善されます。

頭皮に赤みや痒みがあり、頭皮トラブルを自覚している場合、皮脂の分泌量が多く、べたつく場合は注意が必要です。シャンプーの洗浄力が強く、頭皮に刺激を与えてしまい、皮脂の過剰分泌が起こっている可能性があります。シャンプーを変える場合には、使用していたシャンプーの洗浄成分とは異なる成分のものを購入しましょう。

 

薄毛改善に向けたシャンプー方法

薄毛の改善、予防には、シャンプーの種類だけではなく正しいシャンプーの方法も実践しましょう。
まず、シャンプーをする前に、髪の毛のブラッシングをします。髪の毛を濡らす前にブラッシングをすると、髪の毛の汚れや頭皮のフケを浮かせる効果があるのです。そのため、シャンプーをした際に洗い流しやすくなります。
次に、髪と頭皮をぬるま湯で濡らし、泡立てたシャンプーを頭皮に付けましょう。爪を立てず、マッサージをするように洗うことがポイントです。爪を立てて洗うと、頭皮が傷つくため炎症を起こす場合があります。

さらに、頭皮や髪の毛にシャンプーの成分が残っていると、頭皮のトラブルを起こす原因となるため、洗い残しにも注意が必要です。
また、2度洗いをしたい場合には、最初は少量のシャンプーで簡単に洗います。2度目のシャンプーで頭皮のマッサージや洗浄を行うと、必要な皮脂を残した状態で清潔に仕上がるでしょう。

 

薄毛改善のためには禁煙を!喫煙者以外も要注意

喫煙をはじめてから、すぐに薄毛になるケースは稀ですが、喫煙には薄毛や抜け毛になる条件が揃っています。 特に、薄毛の原因となる条件は含まれる成分であり、一酸化炭素とニコチンです。一酸化炭素は、酸素とは比較にならないほど血中のヘモグロビンと結合しやすく、頭皮が酸欠を引き起こす原因となります。
ニコチンは、血管の収縮作用があり、頭皮の毛細血管は血行不良を起こすのです。髪の毛は頭皮の血液から栄養を吸収するため、血液が流れず栄養を吸収できなくなれば、髪の毛の成長も止まります。

また、髪の毛の成長に不可欠なビタミンCを破壊し、髪の毛だけではなく毛根も弱くなるため、薄毛の原因になるでしょう。さらに、自律神経の乱れを起こし、ホルモンや皮脂の分泌量も左右します。
喫煙により頭皮環境への悪影響を及ぼすと抜け毛が起こり、髪の毛の生え変わりも妨げるのです。加えて、自分が喫煙者でない場合にも、受動喫煙で同様の影響を受けます。
喫煙者はフィルターを通してニコチンや一酸化炭素を吸い込みますが、受動喫煙ではフィルターを通さずに煙を吸うためです。そのため、身近な人間が喫煙者の場合、副流煙が薄毛の原因となる可能性があります。

 

頭皮を守るためにも薄毛の改善が大切

見た目のコンプレックス解消を目的として、薄毛を改善したいと考える人が多いのではないでしょうか。しかし、見た目が気になるという点以外にも、薄毛の改善が必要な理由があります。髪の毛は、頭皮を守る役割を果たしているのです。

まずは、紫外線から頭皮を守る役割が挙げられます。頭皮は最も太陽に近いうえに皮膚も薄く、紫外線の影響を受けやすい部分です。日焼け止めを塗るなど紫外線対策を行いにくい箇所でもあり、紫外線を浴びた頭皮が炎症を起こすケースもあります。

また、髪の毛は有害物質を体の外へと排出する役割も果たすことが特徴です。特に、重金属は髪の毛と爪から排出されるといわれています。ほかにも、頭部の衝撃を和らげる役割もあり、体を守るという意味でも薄毛の改善は必要なのです。