AGAの原因は?20代でも増えている男性型脱毛症の予防と対策について

AGAの原因は?20代でも増えている男性型脱毛症の予防と対策について

若い層でもAGAが増えている!?

薄毛にもさまざまな種類があるのですが、男性の薄毛の大半はAGAが原因だと言われています。AGAというと40代や50代といった年齢層が高めの人の症状だと考えている人もいるかもしれませんが、近年では若い層でもAGAを発症してしまうケースが多くなっているのです。

大学生や新社会人というような10代後半から20代前半の発症者が増えており、若いころから薄毛に悩まされるという人も少なくありません。
10代や20代から発症してしまうと、周りの目が気になってしまって億劫、といったような悩みを抱えている人も多いでしょう。若い人にも増えているAGAが発症する原因とは何なのでしょうか。

 

AGAってなに?

AGAとは、男性に起こる脱毛症の一種です。額の生え際や頭頂部から薄毛が進行する、またはその両方で症状が進行していく脱毛症のことを言います。AGAの特徴は進行性だということで、適切な治療をしなければ進行を抑制することができません。進行のスピードは人それぞれで、早い人では発症してから短い期間で薄毛が目立ってしまうことがあるのです。

AGAが発症する原因は、男性ホルモンの影響とされています。男性ホルモンの「テストステロン」が「5αリダクターゼ」と結びつくことによって、「ジヒドロテストステロン」に転換されます。このジヒドロテストステロンが髪の毛の成長を抑制してしまい、薄毛になってしまうということです。このジヒドロテストステロンの影響を受けやすいかどうかは遺伝すると考えられています。

 

AGAが発症する原因は?

AGAが発症する原因はホルモンバランスの崩れというものが挙げられます。ホルモンバランスが崩れることにより、ジヒドロテストステロンが生成されやすくなりAGAが発症してしまうのです。
また、ホルモンバランスが崩れていると、薄毛の進行が早くなると言われていますので、ホルモンバランスが乱れないようにするということも、AGAの予防や治療には重要なことになります。

ホルモンバランスが崩れてしまう原因やAGAが進行してしまう原因としては主に、ストレス、生活習慣の乱れ、睡眠不足、飲酒・喫煙などが考えられます。
若い方の中には、職場で上司と上手くいかないなどストレスを強く感じている、独り暮らしで食生活が乱れているといったことも多いでしょうし、若いからと無理をして徹夜をする、飲み会が多いといったことも考えられますから、AGAが発症しやすい環境が整ってしまっていると言えるでしょう。

 

AGAが進行する原因①:ストレス

ホルモンバランスが崩れる原因として一番に上げられるのが、ストレスです。日常生活を送るうえでストレスがまったくないという人は少ないと思いますが、過度なストレスを受け続けることでホルモンバランスが崩れてしまいAGAの発症につながってしまいます。
なぜストレスが影響するのかというと、ストレスを受けるとそれを軽減するために亜鉛が消費されてしまうからなのです。

亜鉛は、AGAの発症に大きく関係している5αリダクターゼの働きを抑制するという効果があります。しかし、ストレスによって亜鉛が消費されてしまうと5αリダクターゼが抑制できなくなるので、髪の成長を抑制するジヒドロテストステロンが生成されやすくなってしまいます。
そのため、ストレス過多で亜鉛が大量に消費されてしまうと、AGAが発症しやすくなり薄毛になりやすくなってしまうのです。

また、それだけではなく、髪の主成分であるケラチンを生成するためには亜鉛が必要になります。ケラチンを合成するためには亜鉛は欠かせないものなのですが、ストレスによって足りなくなると髪の生成が滞ってしまい薄毛が進行しやすくなるのです。
亜鉛はもともと体内で生成されない成分で、かつ吸収されにくいという特性があります。そのため、もともと亜鉛不足という人も多いのですが、その少ない亜鉛がストレスの軽減のために使われてしまうと、髪の生成にまで回らなくなってしまいます。
人の体は生命活動の重要度が高いところから栄養素を回していきますから、生きていくための重要度が低い髪の毛は後回しにされてしまうのです。このようなことから、ストレス過多だと薄毛が進行しやすくなります。

 

AGAが進行する原因②:生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れもホルモンバランスが崩れる原因のひとつです。暴飲暴食、偏った食生活、運動不足などの状態が続くとホルモンバランスに影響を及ぼしてしまいます。
肉中心で野菜を摂らないというような偏った生活をしていると、男性ホルモンの分泌が過剰になりホルモンバランスが崩れてしまうのです。またホルモンバランスという点だけでなく、偏った食生活をしていると髪の生成に必要な栄養素が足りなくなるということもあります。

髪を生成するために、亜鉛やビタミンB群、ビタミンA、ビタミンCなどが必要になるのですが、これらを取るためには野菜や果物、肉、魚類などをバランスよく摂る必要があるのです。
これらが足りなくなると健康な髪が生成されなくなり、AGAの進行を助けてしまうことになります。

また、運動不足もAGAが進行する原因になると言われています。運動不足が続くと血行不良になってしまいます。そうなると頭皮の血行も悪くなり必要な栄養素が頭皮や髪に行き渡らないという結果になってしまうのです。血行が良い人に比べると血行不良の人のほうが、薄毛の進行するスピードが早いとされていますから、適度な運動で血行不良を解消することが重要でしょう。
適度な運動はストレス解消にもつながるとされています。ホルモンバランスの崩れの大きな原因であるストレスを解消する、薄毛の進行を抑制したいということなら軽い運動をすることが大切です。

 

AGAが進行する原因③:睡眠不足

睡眠不足もホルモンバランスが崩れる原因です。睡眠不足になってしまうと、自律神経が乱れてしまうのです。
この自律神経はリラックス状態のときに働く「副交感神経」と緊張状態のときに働く「交感神経」のふたつがバランスをとって成り立っています。睡眠不足が続いてしまうと、交感神経が優位になってしまい自律神経のバランスが崩れます。自律神経が乱れてしまうことで、ホルモンバランスにも影響を与えてAGAが発症する原因になるのです。

睡眠不足だとホルモンバランスだけでなく、血行も悪くなりますからAGAが進行しやすい環境を作ってしまいます。
また、睡眠中には髪の生成を促す成長ホルモンが多く分泌されます。睡眠不足になると成長ホルモンの分泌が少なくなる、または分泌されないということがありますから、健康な髪が育ちにくくなったり髪の成長が滞ったりしやすくなって薄毛の進行を早めてしまうのです。

 

AGAが進行する原因④:飲酒・喫煙

過度な飲酒や喫煙もホルモンバランスやAGAの進行に関係します。飲酒に関しては適度に済ませていれば問題はないのですが、毎日飲みすぎてしまうというようなことがあると、悪影響を及ぼすでしょう。
飲酒することによって、体内ではアルコールが「アセトアルデヒド」という物質になります。このアセトアルデヒドは肝臓で分解されるのですが、分解しきれないほどにアルコールを摂取してしまうとそのアセトアルデヒドがそのまま体内に残ってしまうのです。
アセトアルデヒドには、AGAの原因であるジヒドロテストステロンの増加を促す効果があるとされています。そのため、大量に飲みすぎてしまうとジヒドロテストステロンが増えやすくなりAGAが発症したり、進行のスピードが早まったりするのです。

喫煙については、煙草を吸うことで健康な髪を生成するための毛母に栄養が行き届かなくなるという影響があります。煙草を吸うとニコチンが体内に吸収されますが、このニコチンは毛細血管を収縮させるという効果があります。そのため毛細血管を通って毛母に送られるはずの栄養素が上手く届かずに、健康な髪が生えにくくなってしまうのです。

ニコチンは髪だけでなく体全体にも影響を及ぼします。そのため、全身で血行不良になり酸欠や栄養不足というような状態になってしまうのです。こうなると、栄養素の奪い合いが体内で起こりますから、命には直接関係のない髪へは栄養が行き渡らなくなってしまいます。

栄養が届かなくなることで健康な髪が生えてこない、抜けやすく脆弱な髪しか生えてこないということになりますから、薄毛になりやすくなるという悪影響があります。血行不良という問題だけでなく、ニコチンにはビタミンCを壊すという作用があります。
ビタミンCは髪を生成するのに重要な栄養素なのですがニコチンに破壊されることによって十分な量を確保できずに髪の生成に影響を与えてしまいます。

また、煙草を吸うとジヒドロテストステロンの血中濃度が高くなるとも言われていますから、AGAにつながる可能性が高くなるでしょう。このように、喫煙は百害あって一利なしなので、薄毛に悩んでいるのなら喫煙は控えた方が無難です。

 

AGA予防・対策

AGAの発症を予防したいという場合には、きちんとした予防方法や対策を取る必要があります。まずは、上記であげたようなAGAの発症や進行を加速させるような生活習慣を改めましょう。
ストレスを完璧になくすということは難しいですから、ストレスを発散できる場所を見つけておくことが重要です。友人と会って話をする、趣味に没頭する、軽い運動をするなど自分に合ったストレス解消方法を見つけてこまめに発散するようにしてください。
溜め込んでしまうということが一番よくないですから、できるだけ心を楽にできる人や場所を探しておきましょう。

食生活も重要です。どのような食べ物を摂るのかということは、髪だけでなく体全体の健康にもつながりますから、偏った食生活ではなくバランスの取れた食生活をするようにしましょう。AGA予防にはビタミンなどが多く摂れる野菜や果物類、亜鉛が摂れる牡蠣やレバー、牛もも肉などを積極的に摂るといいでしょう。
特に亜鉛はなかなか吸収されにくい栄養素なので、食べ物で無理ならサプリメントを飲むなどでもOKです。

睡眠については、22時~2時までが成長ホルモンの分泌が活発な時間帯になっています。少なくともそのうち2時間程度は睡眠に充てていることが望ましいとされていますので、意識して睡眠を取るようにしてください。


飲酒は適度な量であればストレス発散にもつながりますが、毎日浴びるように飲んでしまうとAGA予防にはよくありません。適度な量で抑えるようにしてください。
喫煙はいきなりやめるのは難しいでしょうから徐々に本数を減らしていくなど努力してみましょう。喫煙は長く吸い続けることによって、髪だけでなく健康に害を及ぼしますからできるだけ禁煙するようにしてください。

生活習慣の改善だけでなく、シャンプーや育毛剤に頼るのもいいでしょう。正しいシャンプーの仕方を意識することで、脱毛症の予防につながります。しっかりと予洗いして汚れやほこりを落とす、シャンプー液や泡が頭皮に残らないようにしっかりとすすぐ、自然乾燥ではなくドライヤーで乾かすということを意識することは薄毛予防には重要なことです。
特に男性だと自然乾燥している人も多いでしょうが、自然乾燥すると頭皮に雑菌が湧きやすくなって不衛生な頭皮になってしまう可能性が高いです。頭皮が不衛生になると健康な髪が生えにくくなりますから、しっかりとドライヤーで乾燥させましょう。
AGA予防という観点なら、育毛剤によって頭皮環境を清潔に保つのも良い方法です。抜け毛が気になり始めたら育毛剤を使ってみるといいでしょう。

 

AGA治療はなにをするの?

AGAは発症してしまうと、治療をすることでしか抑制できません。予防策はあくまでも予防ですので、発症してしまうと気休め程度にしかならないでしょう。きちんとした治療を行うということが、AGA抑制の第一歩ですから通うのが面倒、恥ずかしいと思わずに治療をしてみてください。

AGAの治療はクリニックで行う必要があります。AGA専門のクリニックもありますし、相談は無料というところも多いので一度相談してみるといいでしょう。
男性の脱毛症の多くはAGAですが、ほかの原因で脱毛症を発症しているケースもあります。自分がAGAなのかそれともほかの脱毛症なのか知るためにも、受診して診察してもらうことが重要です。

AGAの治療は主に、塗布薬や投薬治療で行われます。そのほかにも、生活習慣の改善アドバイスなどもしてくれますので、薄毛に悩み始めたらためらわずに受診してみてください。