頭皮に湿疹がある人は薄毛になりやすい?原因と対策まとめ

頭皮に湿疹がある人は薄毛になりやすい?原因と対策まとめ

頭皮に湿疹やかゆみ、フケがある人は薄毛になりやすい!?

頭皮がかゆい、フケが出る、という経験をした人は、実のところ多いのではないでしょうか。あるアンケートでも、約9割の人が頭皮にかゆみやフケといったトラブルを抱えたことがあると回答しています。頭皮に不快感がある場合、湿疹や炎症、乾燥などが生じている可能性が高いです。頭皮は髪の毛に覆われていますので、自分でじっくりと観察する機会は余りないかもしれません。ただ、皮膚科などでチェックしてもらうと、とくに大きな症状を感じていなくても、湿疹などができていることがありますので注意が必要です。湿疹や炎症、乾燥の症状がある人の場合、

フケが目立つケースも少なくありません。フケが多いときにはかゆみを感じることも多く、つい頭皮をかいてしまいがちです。
このような頭皮の湿疹や炎症、乾燥は、髪の発育にも悪影響を与えてしまうのが困ったところ。実際、薄毛になっている人の頭皮には、この手のトラブルが見られることが多いです。頭皮にかゆみを感じるようになり、抜け毛が増えてくるようなことがあれば、専門医に皮膚の状態をチェックしてもらったほうがいいかもしれませんね。

 

髪の健康は頭皮でわかる!頭皮にできる湿疹の種類は?

髪の健康は、頭皮の状態を見ることである程度わかります。実際、病院などでも、薄毛の治療を始めるときには必ずと言ってよいほど頭皮をチェックしますので、頭皮の状態は髪の健康度を知るうえでも1つの参考になるわけですね。健康な頭皮は透き通った白っぽい色をしていますが、湿疹や炎症などが生じている人は、皮膚がやや赤みを帯びた色になっていることがあります。
ちなみに、頭皮に生じる湿疹はいろいろな形をしています。例えば、丘疹と呼ばれる湿疹は、皮膚の表面がポツポツと盛り上がっているのが特徴です。盛り上がった部分が赤くなることも多く、丘疹は自分でも比較的見つけやすい湿疹と言えます。また、皮膚の一部分に赤い斑点ができるのが紅斑と呼ばれる湿疹です。

このほかにも、水ぶくれのような水疱ができる湿疹や、かさぶたができる湿疹などがあります。こういった湿疹は、大抵はかゆみを伴います。症状が現れている部分が炎症を起こしていると、腫れや痛み、熱感などが見られる場合があり、シャンプーやスタイリングの際にも不快感をおぼえることが増えてきます。

 

合わないシャンプーは湿疹の原因になる!

湿疹が頭皮にできる原因として多いのが、シャンプーの影響です。肌に合わないシャンプーを使用したことが原因で、頭皮に湿疹ができてしまった、という人は多く、シャンプーの選び方は頭皮の健康を考えるうえでも重要なポイントと言えます。シャンプーには、石油系シャンプーや、石鹸系シャンプー、アミノ酸系シャンプーといったいくつかの種類があります。

市販のシャンプーにも多く見られる石油系シャンプーは、人によっては皮膚の乾燥を招きやすいのがデメリットです。石鹸系のシャンプーもアルカリ性という性質を持つことから、髪や頭皮に少なからず刺激を与えてしまうことがあります。また、アミノ酸系シャンプーなどは敏感肌の人からはとくに人気です。ただ、こういったアミノ酸系シャンプーは、価格がやや高めで、使い方にも工夫が必要になるのが難点と言えるかもしれませんね。実のところ、頭皮の皮脂分泌が活発な人がアミノ酸系シャンプーを使用すると、洗い残しなどが生じて湿疹ができてしまうケースもないとは言えません。シャンプーに含まれている植物成分などがアレルギー反応を誘発することもあり、自然派のシャンプーが必ずしもおすすめとは言えないのが難しいところです。

 

皮膚の乾燥も湿疹を招く一因

頭皮の乾燥も、湿疹の原因になる要因の1つです。生まれつき乾燥肌の人はもちろんですが、体調やホルモンバランスの影響で、一時的に皮膚が乾燥してしまうケースもあります。頭皮が乾燥していると、カサカサとした乾いたフケが生じてくることも多く、頻繁にかゆみを感じる、などの症状が現れてきます。乾いた皮膚は外部からの刺激を受けやすく、ちょっとした刺激によって細菌感染などを起こしてしまうことがあるのが問題です。炎症などのトラブルが起きやすくなり、ときに湿疹も併発するようになります。

湿疹は、一般的に患部をかいたりこすったりすると症状が悪化しますが、皮膚が乾燥してかゆみがあると刺激を知らず知らずのうちに与えてしまい、悪循環に陥ります。湿疹が治りきらないうちに再び刺激を加えることで、症状が長引いてしまうのがやっかいなところです。湿疹ができて炎症が生じている部分は、髪の発育も妨げられますので、本来の毛周期のサイクルを保てずに抜け毛が増えてきます。皮膚の乾燥はいろいろな原因で引き起こされますが、シャンプーやスタイリング剤、カラーリング剤などの刺激も一因と言えます。

 

ストレスが原因で湿疹が生じるケースもあり

頭皮の湿疹は、ストレスが原因になっているケースもあります。普段は何でもなくても、ストレスが多いときに限って湿疹が現れてしまうという人は多いです。女性の場合も、生理前などのストレスがたまりやすい時期は、それまで使っていたヘアケア剤が合わなくなることもありますよね。ストレスが多いとなぜ湿疹が生じやすくなるかははっきりとはわかっていませんが、自律神経が乱れること、などが関係している可能性があります。ストレスを抱えているときには免疫力なども低下することがありますので、細菌感染を起こしやすくなるのも一因と言えるかもしれませんね。

湿疹ができて頭皮がかゆい状態が続くと、新たなストレスが生じます。精神的なストレスと肉体的なストレスを同時に抱えることになるため、なかなか症状が治らないといったこともでてくるでしょう。湿疹の部分を刺激するのを恐れてシャンプーの回数を減らしていると、皮脂が増えすぎてかえって皮膚に負担を与えてしまう場合もあり、ヘアケアにも工夫が必要です。また、皮膚を清潔にしようと頻繁にシャンプーをするのも、乾燥を招いて湿疹を悪化させる一因になりかねません。

 

湿疹を引き起こす病気①「脂漏性皮膚炎」

頭皮に湿疹が見られるときには、皮膚の病気の可能性もあります。例えば、脂漏性皮膚炎などは、湿疹を引き起こすことがある病気の1つです。脂漏性皮膚炎は、皮脂が増え過ぎることで皮膚に炎症が起きる病気です。この皮膚炎は皮脂の分泌が活発な場所に見られるのが特徴で、男性に多い傾向があります。頭皮に生じるケースも多く、かゆみや皮膚の赤み、フケといった症状が現れてきます。脂漏性皮膚炎は、皮脂分泌の多さが原因になっていますので、皮膚科で治療を受けないと治りにくいのが現実です。

もともと皮脂が多い脂性肌の人などは、皮膚のケアを行って過剰な皮脂を抑えることが、湿疹を治すためにも必要になってきます。症状が悪化すると、かさぶたができたり、湿疹の部分の毛が抜け落ちたりすることがあるのも脂漏性皮膚炎の特徴と言えるでしょう。頭皮のニオイが気になるなど、日常生活にも支障を与えるケースもあるため、早めに専門医の診察を受けるのがベストです。脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌という細菌が原因になっており、治療では炎症を抑える薬や抗菌薬、ビタミン剤などが使用されます。皮膚を清潔に保つことが早く治すための対策になるため、頭皮ケアやヘアケアにも少し工夫が必要になります。

 

湿疹を引き起こす病気②「接触性皮膚炎」

シャンプーなどの刺激によって生じる接触性皮膚炎も、湿疹の症状を引き起こすことがあります。ヘアケアアイテムなどに含まれている成分が皮膚に触れることで、炎症が生じるのがこの皮膚炎の特徴。接触性皮膚炎は身近なところにあるさまざまなものが原因になりますが、頭皮の場合はシャンプーやスタイリング剤といったヘアケアアイテムが原因になることが多いようです。原因になったものと接触することがなくなれば次第に症状は落ち着く場合が多く、早めに対策を立てることが状態を悪化させないためのポイントです。

シャンプーを変えた後などに湿疹が突然見られるようになったら、この接触性皮膚炎の可能性がでてきます。同じ製品を使い続けると症状が悪化することが多いため、肌に合わないと感じたシャンプーはすぐに使用をやめたほうがいいかもしれませんね。石油系シャンプーなどは、とくにこういった接触性皮膚炎の原因になりやすく、新しい製品を使い始めたときには、髪だけでなく頭皮の状態にも気を配っておきましょう。帽子を頻繁にかぶる人、エクステなどをしている人も、頭皮に湿疹が見られたら接触性皮膚炎の可能性がありますよ。

 

湿疹を引き起こす病気③「乾皮症」

頭皮が異常に乾燥してしまう乾皮症も、湿疹の原因になりやすい皮膚の病気です。乾皮症は一般的に高齢の方に多く見られる病気ですが、体調や日頃の頭皮ケアの影響で、比較的若い世代の方にも見られる場合があります。皮脂欠乏症とも呼ばれることがあり、頭皮のトラブルを招きやすい病気の1つに数えられています。乾皮症や皮脂欠乏症は、皮脂の分泌が極端に少なくなり、皮膚が乾燥するのが典型的な症状です。頭皮の場合は、乾いたフケが増えてくる、といった症状も見られます。

乾皮症や皮脂欠乏症の状態になると皮膚のターンオーバーが乱れてしまいますので、古い角質が肌の表面に留まり続けます。こうなると水分を保つ機能も低下するため、ますます乾燥が悪化してしまうのが悪循環のもとです。乾皮症や皮脂欠乏症は保湿を徹底することが1つの対策ですが、乾燥した肌は敏感になっているため、保湿剤の選び方も少し難しくなります。頭皮が乾燥していることに気付いていないと、度重なるシャンプーでさらに乾燥を悪化させてしまうことにもなりかねません。乾皮症や皮脂欠乏症はかゆみを伴うことが多いため、皮膚を傷つけないためにもできるだけ早く皮膚科で治療を受けるのがいい方法です。

 

湿疹を引き起こす病気④「アトピー性皮膚炎」

湿疹の原因としては、アトピー性皮膚炎によるアレルギー反応も1つの可能性として考えられます。アトピー体質の人は、いろいろな刺激によってアレルギー反応を起こしてしまうことが多いですよね。シャンプーはもちろんですが、ヘアサロンの施術で使用したカラーリング剤やパーマ液などが原因で、アレルギー反応を起こしてしまうケースはよく見られます。皮膚がアレルギー反応を起こすと、湿疹やかゆみなどの症状が現れてきます。アトピー性皮膚炎はそのときの体調によっても症状の現れ方が違いますので、湿疹が見られてもすぐに原因をつかみにくいといったことがあるかもしれません。

いずれにしても、アトピー性皮膚炎で頭皮に湿疹が生じているときには、皮膚科で治療を受けるのが改善の近道です。頭皮が赤い、かゆいといった症状が見られたら、すぐにかかりつけの皮膚科に相談しましょう。アトピー性皮膚炎が背景にある湿疹は、原因になっているものと接触をしなくなっても、すぐに治るとは限らないのが難しいところです。もともとの体質が関係しているため、治療が少し長引くことも考えられます。薄毛の症状を引き起こさないためにも、できるだけ早く専門医に相談するのがおすすめです。

 

症状に合わせた対策を立てるのが頭皮の湿疹を治すコツ

頭皮の湿疹は、悪化しないうちに治したいところ。頭皮環境の悪化は薄毛の一因にもなりかねないため、症状に合わせて対策を講じましょう。例えば、シャンプーが原因と考えられるときには、製品の選び方や洗い方に工夫をします。使用する前にシャンプーのパッチテストなどをして反応をチェックしておくと、頭皮のトラブルを避けられるでしょう。

湿疹が現れている場合は、できるだけ刺激が少ないシャンプーを選ぶのがおすすめ。しっかりと泡立ててから使うと、使用する量が少なくなり、頭皮への刺激も減ります。熱すぎないお湯で頭皮を湿らせてからシャンプーを始めるのもポイントです。お湯の温度が高いと、頭皮に必要な水分や皮脂を奪ってしまうことがあるため要注意です。抜け毛が気になるときには、頭皮に負担を与えないような力加減で洗いましょう。トリートメントを使う際には、頭皮に成分がつかないように気を付けます。トリートメントが地肌につくと、湿疹や毛穴を詰まらせることがあります。

また、ストレスの影響が疑われる場合は、大元の原因になっているストレスを解消することも大切。ヘアケアの仕方を見直すとともに、ライフスタイルや食生活も改善すると、思いのほか早く症状が落ち着くかもしれませんよ。タバコなどは頭皮環境を悪化させる一因になりますので、喫煙はできれば避けたほうが無難。ビタミンCを壊すタバコのニコチンは、皮膚の回復も遅らせます。健康な頭皮を維持するためには、ニコチンなどの有害な成分を避けるのも1つの対策です。